不動産を購入しようと考えている方、自社物件をご存じでしょうか。不動産会社自身が所有し、売却する物件である自社物件を購入することには、仲介手数料がかからないなどの多くのメリットがあります。この記事では、自社物件について解説するとともに、メリットについても詳しく説明しているので参考にしてください。
自社物件とは?
自社物件と仲介物件には、いくつかの違いがあるので知っておきましょう。自社物件は、仲介物件に比べて仲介手数料がかからないなどのメリットがあります。どちらがお得か、総合的に比較して判断しましょう。
自社物件とは?
自社物件とは、不動産会社が自ら所有して売却する物件のことです。自社物件を購入する場合、不動産会社自身が物件の売主です。
さらに、不動産会社が所有する物件であるため、物件の状態や周辺環境をよく知っています。暮らしやすさや長く暮らせるかなど、物件に対して細かくチェックしたい方は自社物件の購入をおすすめします。
また、不動産会社からの直接購入のため、直接交渉がしやすい点もメリットです。
自社物件と仲介物件の違い
自社物件は、不動産会社が所有する物件である一方で、仲介物件は不動産会社が個人や企業から依頼を受けて売却する物件のことです。
他人の所有物に対し、依頼を受けて売却しているため、自社物件と比較して物件の状態や周辺環境に詳しくない傾向があります。また、売主と買主との間に不動産会社を挟むため、仲介手数料がかかる場合があります。
自社物件を購入するメリット
自社物件には、いくつかのメリットがあります。頭に入れて購入することで、金銭面や条件交渉で有利です。自社物件のメリットを確認しておきましょう。
仲介手数料が発生しない
自社物件は、売主と買主の間に会社を挟まないため、仲介手数料がかかりません。仲介手数料は、売買価格の3%+6万円に消費税を加えた額が宅地建物取引業法の上限です。
不動産は高額な買い物であるため、仲介手数料は非常に痛手です。住宅は一生に一度の大きな買い物であるため、費用は少しでも安く抑えたいのではないでしょうか。自社物件を購入できれば、多額の費用を節約できます。
契約不適合責任(瑕疵担保責任)がついてくる
不動産会社が所有する自社物件を購入した場合、不動産会社は契約不適合責任(瑕疵担保責任)を負います。
契約不適合責任とは、売主が物件の欠陥を隠していた場合に、買主が損害賠償を請求できるというものです。2020年に民法が改正され、買主に対して、売買契約書により多くの告知しなければならない事項が発生します。
買主は問題が発覚した後は改善請求ができるなど、以前よりも救済されやすくなりました。したがって、自社物件であれば契約不適合責任により買主が守られるため、安心感をもって購入できるのです。
業者からの直接購入のため条件変更などがしやすい
自社物件を購入する場合、不動産会社からの直接購入であるため、仲介物件を購入する場合よりも、条件変更などが簡単にできます。
たとえば、価格の値引き交渉や、引渡し時期などの売買条件の変更が、不動産会社が納得すれば可能となる自由度が魅力です。また直接連絡できるため、対応スピードも非常に早くできます。
自社物件を購入する際に注意するべきポイント
自社物件を購入する際には、いくつか注意すべきポイントがあります。仲介手数料がかからない点は魅力的ですが、注意しておかなければ損をしかねません。自社物件を購入する際のポイントを確認していきましょう。
物件の状態をよく確認する
自社物件は、不動産会社が所有している物件ですが、リノベーションされた物件の構造については把握していないことが多いです。耐震や構造の補修などについて専門家に調査を依頼するなど、よく確認してから購入するようにしましょう。
修理が必要と判明すれば、いくら仲介手数料がかからない自社物件でも割高になってしまいます。とくに、水回りや内部構造などは劣化しやすく、注意が必要です。
周辺環境も確認する
物件の状態だけでなく、周辺環境も確認することも大切です。たとえば、幹線道路が近くにあった場合は騒音や振動の状況に気を配る必要があります。
また、川が近くにある場合は悪臭や虫の大量発生などの問題がないか確認しましょう。また、学校や病院、スーパーなどの生活に必要な施設が近くにあるかの確認も必要です。
相場を必ず確認する
自社物件を購入する場合は、近隣との相場との比較は必須です。価格が妥当であるか確認しましょう。仲介手数料がかからない自社物件であるから、100%お得だとはいいきれません。
また、事前に相場を調べておくことで、不動産会社との価格交渉も有利に進めることが可能です。
まとめ
自社物件について詳しく解説してきました。不動産会社が所有する物件である自社物件は、仲介手数料がかからない、契約不適合責任を問える、条件変更がしやすいなどのメリットがあります。
しかし、物件の状態や相場との差を確認しなければ、仲介物件に比べお得に購入できない場合があることに注意しなければなりません。
自社物件を購入する際には、物件の状態や周辺環境、相場と大きな差がないことをよく確認することが重要です。自社物件は、よく調べて購入することで多くのメリットがあるためおすすめです。
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引用元:https://www.life-one-home.com/