マンションでは、眺望のよさ、騒音の少なさ、プライバシーの確保などが理由で、最上階の住戸がとくに人気です。しかし本当に最適な住まいを選ぶには、自分の価値観を見極めることが大切です。この記事では、マンション生活に重要な条件と何階の部屋を選ぶのがベストなのかについて解説します。マンション購入時にぜひお役立てください。
新築分譲マンションは最上階住戸から売れる?
新築分譲マンションにおいて、もっとも人気なのが最上階です。その理由は、おもに眺望のよさに起因します。高層階からの景色は、同じ建物内でも大きな違いを生み出し、とくに都市部では夜景や遠くの山々を一望できることがステータスとして評価されます。
また、最上階は騒音が少なく、プライバシーが保たれやすいという点も魅力です。さらに、最上階には豪華な内装や専用のエレベーターが設けられることもあり、付加価値が加わります。これらの要因から、価格が高く設定されていても最上階の住戸は早く売れる傾向にあります。
一方で、下層階にも特有のメリットがあります。たとえば、エントランスホールへの移動距離が短く、利便性が高い点です。とくに高齢者や小さな子どもがいる家庭にとって、階段の昇降が少ないことは重要なポイントです。
また、災害時に避難しやすく、地震時の揺れも比較的軽減されることから、安全面での安心感があります。さらに、価格が抑えられていることも、予算に制限がある購入者にとって魅力的です。
結局のところ、どの階に住むべきかの正解はありません。どの階が住みやすいと感じるかは、人によって異なるためです。眺望やステータスを重視する人にとっては最上階が適しているかもしれませんが、利便性や安全性、予算を重視する人にとっては下層階が魅力的かもしれません。住む階を選ぶ際には、自分のライフスタイルや価値観を考慮したうえで、何を優先するかを明確にすることが大切です。
マンション生活で重要な条件とは
快適な部屋を選ぶためには、住む階層によって影響を受けるさまざまな条件を考慮することが重要です。ここでは、地上3階建ての外廊下型マンションにおいて、全住戸が同一間取りであると仮定し、それぞれの階層の特徴を考えてみましょう。
採光
採光に関しては、バルコニー側に隣接する建物があるかどうかが重要な要素です。もし隣接地に建物があれば、1階よりも2階、3階の方が日光が遮られにくく、明るい室内環境を維持しやすくなります。しかし、隣接地に建物がない場合は、各階で採光条件に大きな差はありません。そのため、日当たりを重視する場合は、周囲の建物の配置も確認する必要があります。
通風
通風については、階層が高くなるほどよくなります。これは、周囲の建物が風の通り道を塞ぐ影響が少なくなるためです。とくに、風通しのよい環境を求める場合、3階の住戸がもっとも理想的です。1階や2階では、周辺の建物や植栽によって風が遮られてしまい、窓を開けても風の通りが悪く感じられるかもしれません。
プライバシー
プライバシーに関しても、階層によって大きな差が生まれます。1階は、バルコニー側が道路や駐車場に面していることが多く、通行人の視線を直接受けやすいです。このため、カーテンを閉めたままにすることが多くなりがちです。しかし、2階や3階は、通行人の視線に直接さらされることが少なく、プライバシーが守られやすいといえます。
生活騒音
生活騒音については、上階の住戸からの音が下階に響くため、騒音を気にする場合は最上階である3階の住戸が適しています。最上階であれば、上からの生活音がなく、静かな環境で過ごせます。とくに、静寂を好む人や、リモートワークで集中力を維持したい人には重要なポイントです。
何階に住むのがベスト?優先したい条件別に整理!
マンション選びにおいて、住む階を決めるのは重要なポイントです。住まいに求める条件によって、おすすめの階数は異なります。ここでは、優先事項ごとに最適な階数について整理していきます。
日当たりの良さや静かさを優先したい場合
日当たりや静かさを重視する場合は、高層階が最適です。高層階は日当たりも風通しもよいので快適に過ごせます。さらに、交通音や騒音からも遠ざかるため、静かな環境が手に入ります。窓の外からの視線を気にせず、プライバシーを確保しながらのびのびと暮らしたい人にぴったりです。
家賃を抑えたい場合
予算を重視する場合は、低層階が最適です。一般的に高層階は価格が高くなる傾向があるため、家賃を抑えたい場合は低層階を選ぶとよいでしょう。低層階は相対的に購入価格や家賃が安く、経済的に負担を軽減できます。とくに、社会人になりたてや貯金を優先したい人には、低層階や中層階が適しています。
安全性を確保したい場合
防犯を重視する場合は、1階と最上階は避けた方がよいでしょう。1階は侵入しやすいため、防犯面で不安があります。一方、最上階も屋上からの侵入が可能なため、防犯上のリスクがあります。中層階以上の比較的高い階数が、安全性を確保しやすくおすすめです。とくに、洪水時の床上浸水のリスクも低く、不審者の侵入も防ぎやすいでしょう。
子育て世帯の場合
子育て中の家庭には低層階がおすすめです。小さな子どもがいると、頻繁に外出する機会が多くなります。エレベーターでの移動が煩わしいと感じることもあるため、階段でかんたんに出入りできる低層階が便利です。さらに、高層階のバルコニーからの転落事故のリスクも低く、安全に暮らせます。
まとめ
何階の部屋を購入するのがベストかは、個々の優先事項によって異なります。マンション生活で自分が何を優先するかを明確にし、各階の特徴を理解して部屋を選ぶことが快適な暮らしへの第一歩です。日当たりや静かさ、家賃、安全性、子育て環境といった複数の条件を総合的に考慮することで、どの階層が自分のライフスタイルに最適であるかを判断できます。採光や通風を重視するのか、プライバシーや騒音対策を重視するのか、それぞれの要素を総合的に判断して、自分に合った住戸を選びましょう。
-
引用元:https://www.life-one-home.com/